オカラ訪ねて三千里
人間は、進歩か退歩の何れかであって、
その中間はない。
現状維持と思うのは、実は退歩している証拠である。
寺田一清『森 信三先生 一日一語』
この時期、企業では新年度を迎え、新しいノルマ、予算の下、
気を引き締めているところかと思います。
昨年度と同じ予算ということは、普通有り得ないと思うのですが、
かといって非現実的な数値目標は、社員のやる気を削ぐことになりかねません。
伊那食品工業の塚越会長の年輪経営のように、少しずつ成長すること、
また、成長の定義を売上至上主義のような数値のみでなく、中身やプロセスを評価するような形が社員の幸福感、会社の存続につながっていくのだろうと思います。
経営者と社員、また社員同士の信頼感にあると思います。
* * *
昨日、育苗培土用のオカラ(=肥料分)が足りないことが判明し、
日程が差し迫っている中、オカラを訪ねて回りました。
まずは、某豆腐工房へ。
ざる豆腐と厚揚げを購入しつつ、
「稲の育苗の肥やしに、おから分けていただきたいのですが。。。」
と僕が切り出すと、豆腐を買ってくれたお客さんに無償で提供するのが基本で、大量
には分けられない、売るものではない、と言われてしまいました。。。
お金を払えば分けてくれると思っていたのですが、意外な返答に困惑してしまいました。
ところが、嫁さんが、
「○○(義母のやっているパン屋さんの名前)の娘です。いつも母がお世話になっています」
というと、
「最初からそれを言わにゃー!こっちに帰ってきちょったんやってねぇ?」
と返された後、話は弾み、無償提供用に置いてあったオカラ約300gx6袋を全部分けてくれました。
狭い地域なのですが、こうやって信頼関係で繋がっていることの大切さ、有り難さを感じました。
そして、更に別の豆腐店へ。
乾燥させると重量が4分の1になることが昨日判明し、不足分として乾燥前オカラを4kg入手する必要がありました。
その豆腐店では、製品を買ったお客さんにビニール袋にオカラ詰め放題ということで、結婚式のケーキ入刀以来の夫婦の共同作業を行い、約1kgをゲット。
しかしながら、まだ約1kgほど足りず、一寸、諦めかけながら産直マーケットで頼まれた野菜を見ていると、300gで70円のおから袋が3つ販売されているのを発見し、躊躇なく買い占めました。
(かき集められたオカラたち)
これで何とか必要な分量のおからが入手でき、再び嫁さん実家に行って天日干しをしました。
明日、福岡の実家の会社に初出勤なので、オカラまみれになった手をはたきつつ宇部を発ち福岡へ移動。
しかし、育苗に当たって新たな課題が浮上してきました。。。
初体験とはいえ、もう少し準備できなかったものか?
ドタバタ稲作は続きます。。。
合掌