ケンエン
知識の完全な模写物より、
自分が躰でつかんだ不完全知の方が、
現実界でははるかに有力である。
寺田一清『森信三先生 一日一語』より
学生時代、日本語教師になりたての頃、転職後に営業として働き始めた頃、
今振り返ってみると、
「実践で失敗しないような体系的な知識と、一つ一つの活動の意味と関係性を求め過ぎていた」
ように思います。
今でも多少そのような面が残っていますが、
知識や思惑通りに物事が運ぶことはあまり無く、
むしろ経験から出てくる直感や動物的勘の方が、
案外、的を得ていることが多いと思っています。
マーケティング理論やノウハウで商いがうまくいくのであれば、
皆、商売上手ですが、そういう訳にもいきません。
数字や理論を否定するのではなく、数字や理論では見えないものを感じる感度が、
より大切だとの思いです。
理論と感度(感性)の「ちょうどいい塩梅」
でも、どうしても知識偏重になりがちなのは、自分だけではないような気がします。
どうでしょうか。
「剣道は汗が教えてくれる・・・」
どうしたら剣道が上手くなるかという問いに対する、亡き師の言葉です。
***
昨年11月に四段に昇段してから、殆ど剣道の稽古が出来ていませんでした。
折角、手刺しの防具も購入していたので、そろそろ再開しないといけないと思いつつ、早や1年近くが経過。
今年4月から福岡の家業(有限会社三邦コーポレーション)の一員として働き始めて、母からは「地元の小学校で剣道やっている」という情報は得ていました。
しかし、小学校の体育館でやっている剣道教室は、「小中学生への剣道指導」が主な活動なので、一般のオッチャンがいきなり参加希望で顔を出すことを一寸躊躇っていまいした。
それと、夏の暑いときに剣道を再開すると、死ぬほどシンドイのが目に見えていたことも、剣道教室の門をたたくことを敬遠していた理由でもありました。
情けないことですが。。。
そして、やっと涼しくなってきた10月・・・
中1まで剣道経験のある妹の「久しぶりに剣道見てみたい」という発言が背中を押してくれ、愈々、地元小学校の体育館に稽古見学に行くことに成功しました。
行ってみると・・・
「防具持ってきてもいいですよ」と道場長さん。
1年近いブランクで身体が持つかどうかという不安と、イメージでは結構いい剣道できるんではないか?という高まる期待感を持って、見学初日に稽古参加させていただきました。
結果は・・・
やはり身体動かず、全身筋肉痛のような情けない状況になりました。
しかし、地元でじっくり腰を据えて、これから長く稽古できる環境に出会えた嬉しさが勝っていました。
何の因縁?これぞ剣縁!
驚いたことに、この地元剣道教室の道場長さんが、高校時代お世話になった剣道部の監督の先輩で、今でも非常に懇意にされているという事が判明。
話せば話すほど共通の話題が出てきて、嬉しいやら恐ろしいやら。
まさか地元にこんな方がいらっしゃるとは、思いもよらないことでした。
確かに、福岡と大分は隣県で近いといえば近いのですが、ここまでドンピシャで繋がるというのは一寸神がかり的です。
もう、どんどん剣道の世界に引き込まれそうな気がしてきました(笑)。
合掌