「半農半あきない」実践録

「自給農」「あきない」を中心とした、日々の所感実践録

カタメのおもひで

先生曽て(かつて)曰く、

凡そ事を成さんとして成就せざるものは

速やかなることを欲し、一挙にその業を遂げんとするが故なり。

 

幾万の廃地を開かんとするも一鍬(いっしゅう)より始め、

幾百邑(ゆう)を再復せんとするも

必ず一邑より始む。

 

一邑全く成りて然る後にその二に及び、

順を以て十百千万に至る。

 

譬えば(たとえば)一歩を積みて

千里の遠きに至るが如し。

 

 

                 寺田一清『二宮尊徳 一日一言』

 

 

「邑(ゆう)」は、「村落」の意味です。

 

 

それなりに準備をし(たつもり)で、大きな期待をし、気合が入っていることほど、

早く眼前に結果を見たいという気持ちになってしまいます。

 

自分の中で成功への道、物語を描き過ぎると過度の期待に繋がってしまいます。

 

 

よくよく考えたら、狙い通り、計画通り行かないことの方が多かったような気がします。

 

でも、目標や計画を持つことは絶対に必要です。

 

 

大切なのは、結果を焦らず、目標や計画との距離感を見つめ、今できることに確実に取り組んで行くことだと、改めて感じています。

 

 

以前聞いた岩田松雄さんのお話にもあった、「振り返った時に、点が線になる」ことを心に留めておきたいです。

 

 

***

 

 

9月になりました。

 

昨日、一昨日は、山口宇部も朝晩涼しく、窓を開けていると朝方は風邪を引きそうなくらいです。

 

人間の頭の中は、アトランダムになっているようで、何の脈絡もなく過去のある時を思い出したり、未来のことを想像したり、そんなことが良くあります。

 

 

頑固一徹

前職時代の2008年、毎週、大阪に出張していた時期がありました。

 

大阪での宿泊は、取引先会社さん工場から徒歩で行ける距離にあるホテルでした。

かなり老舗で、夏季は廊下が灼熱地獄でした。

 

朝食は2階の食堂でいただくのですが、あまり接客慣れしていない地元のオジサンらしき男性に食券を手渡し、和食か洋食を選びます。

 

洋食は、厚切りトースト、目玉焼き(卵2個、レア焼き)、サラダ、ホットコーヒーという内容で、連泊しても昨日と今日で頑固なまでに同じ内容でした。

 

 

カタメで注文… 

ある時、目玉焼きをしっかり焼いてもらいたいと思ったことがあり、食券を渡す時、オジサンに、

 

「固めでお願いします」

 

とお願いしました。

 

 

待つこと5分・・・

いつも変わらぬこだわりの洋食が出てきました。

でも、目玉焼きはしっかり固めに焼いてもらったものが・・・

 

と思ったのですが、

出てきた目玉焼きは卵1個で、いつものレア焼き。

 

「何で??」と思い、オジサンに確かめると、コテコテの大阪弁で、

 

 「片目やと思いましたわ。固焼きやったんですナァ。」

 

という返答。

言葉って難しいですね。。。

 

というか、大阪では目玉焼きは、片目、両目なんて表現をするのでしょうか?

 

 

自分の言葉遣いを反省しつつ、何となく釈然としない気持ちで、

「レア焼き、片目目玉焼き」を慎重に食べたのを、アトランダムな脳ミソがふと思い出した9月1日の早朝でした。

 

合掌