中原中也など 山口出身の詩人
手紙の返事はその場で片づけるが賢明。
丁寧に―と考えて遅れるより、むしろ拙速を可とせむ。
~『森信三先生 一日一語』(寺田一清)より
手紙の返事(主にお礼状)、綺麗に書こう、気持ちを込めて気の利いたこと書こうとして、出しそびれることが良くあります。
普段から書く習慣をつけておかないと、中々できません。
Eメールが楽なのですが、やっぱり手書きのハガキ、手紙がより感情が伝わるようでいいですね。
だからという訳でないですが、先日、筆ペンを買いました。
字が下手くそなのですが、見苦しくても下手くそなりに続けておれば、10年くらいしたらまともな字でハガキを書けるのではないか、と期待して。
さて、去年4月に山口に移住したのですが、娘の故郷にもなりますし、自分も骨を埋める気でいるので、山口のことを少しずつでも知りたいなぁと思い、気がついた時にネットや本屋で山口のことを調べたりしています。
たまたま、山口新聞のネット版を見ていたら、
の改装(?)の記事があり、中原中也について調べたら、結構波乱万丈の人生だったようで、読みたくなり詩集を買いました。
30年の短い生涯で、公になっているのは2作品のみ。
長谷川泰子という女性(女優だったようです)との出会いが、彼の人生に多大な影響を与えていたようで、小林秀雄との奇妙な3角関係など、波乱に満ちています。
だからでしょうか、その詩もかなり感傷的というかロマンチシズム溢れているという印象でした。
まだ全部読んでいませんが。。。
そして、あと山口出身の詩人で有名なのは、
です。今のところ僕が知っている限り。
中原中也の詩集を探しているときに、たまたま山頭火のものが目に入りました。
さらっと略歴を見ると、幼少時代に母親が自死、事業にも失敗し、酒浸りの生活、逃れ
るように全国放浪の旅云々、最後は泥酔して亡くなった云々。。。
気持ちが沈んだので、この時点で、今回は山頭火の詩集購入を見送りました。
ちなみに、山口市内に「其中庵」という山頭火の住まいが残されています。
市内を一望できる見渡しのいい場所にある、小さく粗末な平屋の日本家屋。
山頭火の略歴を読むと、何だか「其中庵」が妙に物悲しいもののように思えてしまいます。
金子みすずは、結構前に「みんな違ってみんないい」の詩が流行ったので、ご存知の方多いのではないかと思います。
日本海側の仙崎という小さな漁港町に、金子みすず記念館がありますが、
かれこれ7年前くらいに行ったことがあります。
彼女もまた悲運の人生というか、旦那がとんでもない人だったようで、記念館で資料を見る限りでは「旦那に殺された」と言っても過言ではない印象でした。
ただ、
金子みすずの詩は、前向きで温かいですね。
それだけに、つらい人生を送っていたことに吃驚するとともに、温かな前向きな詩が痛々しく思えます。
それぞれ非常に厳しい人生。
そういえば、宮沢賢治も程度の差こそあれ、同じ傾向ですね。
詩人になるには、これくらいでないとダメなんでしょうか?
たまたま中原中也の詩集買ったんですが、実は宮沢賢治にしても、僕がよく味わえるだけの文学的才能と感性が欠如しているため、読んでいても良く分からないことが多いです。
詩を味わうというのは、「こんなんでいいのかなぁ」と一寸不安になります。。。
気が向いたときに開いてみて、何か感じる、そんなくらいが僕にはちょうどいいかも知れません。
合掌