「半農半あきない」実践録

「自給農」「あきない」を中心とした、日々の所感実践録

怪しい!?

予が歌に

 

「飯と汁木綿着物は身を助く、其の余りは身をせむるのみなり」

 

とよめり。是れ我道の悟門なり。

能々徹底すべし。

 

予若年より食は飢を凌ぎ、衣は寒を凌いで足れりとせり。

 

只この覚悟にして今日に及べり。

 

わが道を修行し施行せんと思ふ者は、

 

先づ能く此の理を悟るべきなり。

 

 

                  寺田一清『二宮尊徳 一日一言』

 

 

 

内村鑑三『代表的日本人』に、二宮尊徳と共に取り上げられているのが、米沢藩の名君・上杉鷹山です。

 

彼も、非常に質素で慎み深い暮らしぶりだったようです。

 

僕は上に立つ者だからこそ、奢侈に流れず、飾らず、見栄を張らずというのが好きです。

 

「社長だからベンツくらい乗ってもらわないと、高級なスーツ着といてもらわないと」

 

というのとは真逆です(笑)

 前職時代は、結構色んな場面見てきました。

 

***

 

ちょっと前のお話。

夕方、仕事を終えて、兄と地下鉄の駅に行った時のことです。

 

いつも駅の有料駐輪場を抜けて、階段を降り、改札に向かいます。

 

その日は、その有料駐輪場でゴソゴソと怪しい動きをするオジさんがいました。

 

用事があり急いでいたので、怪しいと横目で見ながら通過しようとしたその時。

 

 「お疲れ様でしたー。」

 

とそのオジさん。

振り返ってみると、駐輪場の守衛兼管理の方でした。

 

なんと、停めてある自転車のタイヤの空気を、一台一台チェックして、空気を入れてあげているようなのでした。

 

もちろん、誰に頼まれたわけではなく、彼自身で思い立ってやっている様子。

(市営地下鉄の駐輪場なのですが、そんなサービスをしなさいなんて指示されているとは思えません)

 

ちょっとしたことなのかもしれませんが、朝の出勤で「空気少なくて、自転車こぐのが大変!」と思ってた人は、帰宅の自転車でその違いに気付くはずです。

 

そして、誰が空気を入れてくれたか思い至ると、これはもうその駐輪場の大ファンになってしまいますよね。

 

慌ただしく通り過ぎて行ったほんの一瞬のことだったのですが、

 

 「怪しい!」から「すごい!(感動)」

 

を感じた瞬間でした。

 

誇るべき日本人です。

 

見習わないと。。。

 

合掌